オープンシステムとは
分離発注で建築する方式です。
通常の、お客様と工務店が契約する『一括請負方式』とは違い、
お客様と専門工事業者(約10〜15社)が直接契約する『分離発注』を用い、
設計事務所が設計・監理・金額や工程などマネジメント業務を行います。
オープンシステムのメリット
経緯と考え方
オープンシステムと従来の建築との違い
オープンシステムと従来の一括請負型の比較
オープンシステムQ&A
オープンシステムのメリット
@分かりやすい工事内容
分離発注となるため、各専門工事業者と直接契約していただきます。
各業者と直接契約するので、どの業者がどんな工事をしているのか理解できます。
A納得の工事価格
分離発注となるため、これまで一括請負業者に支払ってきた中間マージンを省くことができます。
業者別(工事別)の契約なので、どこの部分にいくらお金を掛けたのか理解できます。
B一貫した設計・設計監理
設計から施工まで、設計事務所が統括して家づくりを進めます。
そのため「出来上がっているものが図面と違っている」などのトラブルを少なくすることができます。
もちろん完成後の点検も行います。
経緯と考え方
素朴な疑問
建築を依頼する人(施主)が主役となり、本当に望むものを手に入れるためには今までのような建築業界独特の考え方や仕組みから脱却し、新しい考え方による新しい仕組みに拠って計画し建てられなければない筈です。
オープンシステムの理念
オープンシステムの建築士は、施主の良きパートナーとなって専門的な知識と技術を駆使しながら建築を進めていきます。計画から完成まで、さらに、完成後のことも含めて施主にとってどのような選択が最善かを常に考えながら、情報を全てオープンにして建築を進めていきます。
施主が主役
施主自身があくまで主体者となって計画が進んでいかなければ、本当の意味での良い建築は実現できません。 私たちオープンシステムの建築士は、建築を依頼する人の身になって責任を負い、配慮し、共に考えるパートナーとして行動します。 施主が主役となり、計画、設計、工事発注、工事監理に積極的に参加することができます。施主が積極的に建築に参加し、自ら専門家と共に結論を出すためには金額を含めた全ての情報が公開されなければなりません。
施主と建築士の契約関係
オープンシステムの建築士事務所は、施主と業務委託契約を結んで建築をすすめていきます。
業務の内容は、
・建築コンセプトのまとめ
・間取りや外観などの基本設計細部にわたる実施設計
・業種毎の専門工事会社からの見積徴収と分析
・専門工事会社の選定
・分割工事請負契約
・工事工程表や支払表の作成
・工事中の工程の調整と施工状況のチェック等があります。
その内容につき、施主や専門工事業者の人たちと連携しながら建築を進めていきます。依頼主から直接各種専門工事会社に分割発注することを大原則としています。だからこそ透明性と自由性を確保しながら、建築を進めていくことが可能となるのです。
計画は自由に、個性的に
私たちオープンシステムの建築士は、施工業者とは利害が発生しない立場で業務をします。ここが最大の強みであり、依頼主の身になって自由に情報を選択し伝え個性を発揮した建築を創ることが可能なのです。
基本設計は、施主が参加して建築士と共に結論を出すといっても設計図書だけでは設計の内容が依頼者にうまく伝わりません。話が一方通行になることを恐れるのです。
そこで私たちオープンシステムの建築士は、模型あるいはCGを駆使して、依頼者に基本設計の内容がよく分かるように、最善の努力をしています。建築はコンセプト創りと基本設計でその後の骨格がほぼ決定付けられるため最も重要な部分と考えているからです。
実施設計は緻密に詳細に
どこが行っても同じ条件で見積ができる設計図書でなければなりません。たとえば建具工事なら、その建具はどんなデザインなのか、材料はどういうものか厚さはいくらか、ガラスはどうか、金物は…、という具合に各部の詳細が設計図面に明記されていなければ、建具屋さんは正確な見積を出すことができません。
見積の価格は透明に
オープンシステムでは、それぞれの専門工事会社から提出された見積書はそのまま依頼者に公開されます。それを業種毎に整理して、内容、技術力、価格が検討されます。過去の類似建物と比較したり、オープンシステムの全国の事例と比較することもできます。また見積書の提出と共に、専門工事業者から設計内容に対する改善提案も受付け施主も交えて協議します。
工事は分割発注で
専門工事業者は(普通は下請けさんといっていますが)は大工さん、タイル屋さん、サッシ屋さん、内装屋さん、というような業者です。実際の工事現場においては、実際に作業を行うのはこの人たちなのです。
住宅の場合は15社から20社くらい、ビルなどの大きな工事だと30社から40社もの専門工事業者の参加が必要になります。オープンシステムでは施主と、これら専門工事業者が直接工事請負契約を交わします。
競争原理が働くように
オープンシステムの場合、専門工事業者は各業種毎に自由に見積に参加することができます。採用されるためには技術力、工事実績や価格面で勝ち残らなければなりません。価格優位性も技術力の一部です。馴れ合いでは受注できません。おのずと技術力を磨くための努力を欠かせなくなるのです。
工事工程表と支払リスト
見積の徴収、工事業者の選定等の作業と並行して工事工程表を作成します。つまり、どの業種がどのような順番で工事を進めて行くのかという計画表のことです。この工事工程表は工事に参加する全ての専門工事会社に渡されオープンシステムの建築士と連携を取りながら工事が進捗していきます。
施主はこの支払リストをもとに、各専門工事業者に直接支払います。
第三者の立場で工事を管理
建物を建てる位置を決定し、杭工事、仮設足場、躯体工事、内装工事というようにそれぞれの専門工事会社が順番に現場に入ってきて建物はしだいに出来上がっていきます。その一つ一つの工事を私たちオープンシステムの建築士は図面通りに工事がなされているか、出来映えはどうかをチェックします。
施工間違いや不備な箇所があると、指摘して手直しをしていきます。これを工事監理といいます。
オープンシステムと従来の建築との違い
従来の建築との違いを対比して説明します。
同業者をさらに2〜3社増やすことで、技術力と、競争力及びコストパフォーマンスの向上を期待。
オープンシステムと従来の一括請負型の比較
| 比較項目 | 従来の一括請負型 | オープンシステム |
|---|---|---|
| 時代性 | 日本独特のスタイル。 現状では無理が生じてきている。 |
世界の中では一般的な方法。日本でも広まりつつある。 |
| 依頼者の位置 | 依頼者は自分の建物に関わらず、受動的な位置づけ。 | 依頼者は計画、設計、発注、管理に積極的に参加できる。 |
| 価格の透明性 | 原価は非公開。不透明。専門工事会社の原価に、 経費や利益を上乗せ。正確な見積りができない。 |
専門工事会社から見積を取り、依頼者に原価を公開。透明性大。 |
| 競争原理 | 通常、下請会・協力会という限定された中でしか見積を取らない。 | 専門工事会社毎に見積を取ることにより、競争が生じる。 |
| 見積り | 各工事金額に安全率を上乗せした見積が多い。 不適当な価格で品質が落ちても依頼者に伝わりにくい。 |
各工事会社が責任を持って見積できる必要な図面がそろっている。 正確な見積ができる。 |
| 施工形態 | 一括請負。 多重下請構造。 |
専門工事会社に分離発注。 依頼者が直接支払う。 |
| 住設機器 | 依頼者の直買いは不可能。 | 依頼者の直買いが可能。 |
※オープンシステムで建築した場合、工事費は従来の一括方式に比べて1〜2割、ときには3割前後も安くなっている、という結果が出ています。工事費は、業務報酬料を加えた金額で比較しています。
オープンシステムQ&A
Q.オープンシステムの最大の特徴は?
A.従来の一括請負型から、お客様の主導による分離発注方へと転換したことです。
一括請負型と比べ、「工事内容の理解」「納得できる工事価格」「一貫した設計・監理」などのメリットが生まれます。
Q.ゼネコンや工務店は参加しないということですか?
A.はい。一括請負業者としてのハウスメーカーや工務店は参加しません。 各専門工事業者とそれぞれ直接契約する分離発注型です。
Q.ゼネコンや工務店が参加しない方式で建築は可能ですか?
A.はい。建築現場におけるノウハウや技術は専門工事業者にあります。設計者が統括することは十分可能です。 海外では当たり前に行われています。日本の一括請負型の方が特殊ともいえます。
Q.お客様(施主)にとって面倒なのでは?
A.はい。一括請負型に比べ面倒ともいえます。 一括請負型だと、ハウスメーカーや工務店の1社との契約なのですが、 オープンシステム(分離発注型)だと各専門工事業者とそれぞれ契約するので、少なくとも10数社になります。 そのため書類の量や打合せの回数などが多くなります。 しかし、時間と労力を掛けた分だけ「細かい部分の要望の反映」「無駄な費用の削減」「質の向上」など、長い目で見るとメリットとして活きてきます。
Q.完成後の保証やメンテナンスは?
A.オープンシステムの会員設計事務所が統括して工事を施工した専門工事業者が対処しますので、完成後もご安心してOS会員設計事務所へご連絡下さい。
Q.瑕疵担保責任の所在は?
A.工事に起因する責任は、それを施工した専門工事業者にあります。 設計・監理に起因する責任は、それを行った設計事務所にあります。 工業製品・建材などに起因する責任は、それを製作したメーカーにあります。 それぞれの責任当事者は、PL法と品確法に準じた責任を負うことを、契約約款に明記しています。
Q.オープンシステム会員の設計事務所や専門工事業者が死亡・倒産した場合は?
A.オープンシステムで建築する場合に『オープンシステム建物登録制度』に加入していただいております。 原因箇所・被害箇所の補償、オープンシステム会員設計事務所や業者倒産に対する補償が適用されます。(増額分補填の上限は有ります。)
Q.一括請負でないため、住宅金融公庫や銀行ローンは利用は可能ですか?
A.はい。可能です。 住宅金融公庫の場合、「分割発注」や「直営工事」で申請します。 銀行の融資審査は、返済能力と担保価値によるもので、建築方式や契約形態によるものではないと思われます。 ただし、金融機関によっては、設計報酬を除外されたり、つなぎ融資を拒まれたりすることもあるようです。 そのような場合は、金融機関を変更したり、他の方法を取ることにより解決できることもありますから、会員事務所に相談してみてください。
Q.契約と支払いはどのようになりますか?
A.会員設計事務所と「建築士業務委託契約」を交わします。業務の進行に応じ、報酬を支払っていただいております。 各専門工事業者とそれぞれ「工事請負契約」を交わします。出来高に応じ、報酬を支払っていただいております。 支払いのスケジュールと金額は、調整しながら一覧表を作成し、理解の上決定します。